講義詳細
安全・安定運転上級コース(2020年度)
運転体験 A (APT)
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日時 |
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定員 | 16名(4名/グループ) |
場所 | 水江研修室 倉敷水江170番地 地図はこちら |
料金 | 55,000円(税込み) |
概要1
科目概要:
パソコンに模擬プラントを構築し、運転訓練を行う いわゆる訓練シミュレータであり、運転
現場では簡単に経験出来ない設備変更や操作変更そして 条件変更により運転経験を深め、異常
現象にも対応できるスキルをあげ、プラントの安全を高めていく。本コースでは熱移動、物質移動を主体に構成している。伝’熱と蒸留をテーマとしている。
研修目標(科目全般):
日常運転業務では体験困難なプロセスの違いや設備の違いを体験し、そのプロセスを深く理解すると共に、体験頻度の少ない「能力変更」「条件変更」「非定常運転操作」「運転異常・トラブル」をシミュレーション上で疑似体験することにより、プラント運転実務の経験を補い、早期育成の一助とする。
パソコン上に表示されているプロセスフローとそのフロー上に設置された原料条件や計器を調整してスタートアップや原料条件変更、温度、圧力等の条件変更を自ら行い、プラント状態の安定性を維持することにより、プラント内の流体の挙動を理解する。
この科目はAPT:Advanced Process Technologyと称する。
この科目を受講して、下記の実力が身につくと、受講成果に達したと考えられる。
(1) プラントを構成する単体機器の機能の理解とその機能を決定する条件の把握
(2) 単体機器の部分的故障等の異常・トラブル時に発生する現象の把握とその対応策(定常状 態へ復帰操作)の理解
(3) 単体機器の最適運転条件の設定、スタートアップ、停止等の非定常作業の最適操作手順の組み立て能力
そしてその理解により、より安全で効率的な条件を求め、その条件を達成することにより、安全で経済的な運転状態を理解する
化学工学基礎コースや現場の化学を受講していると理解がより深まるし、化学工学や現場の化学を理解する助けにもなる
対象とする研修参加者:
石油関連事業及び化学関連事業の装置産業の従業員
(1) 設備の運転・設備管理に従事する運転員(定員化2~8年経過者で中核運転員を主体)
(2) 保全技術者及び管理部門スタッフ
視点を定めて参画する場合はプラントの設計技術者にも大変有効であり、研究開発者にも有効である
科目の特徴:
プラントシミュレーターであり、流体の挙動を十分織り込んで設計されているので条件変化に対するプラントの変化が把握できるのが最大の特徴である。実際には体験ができないプラント条件変更、異常な変更を疑似体験も可能である。
研修に必要な期間:
全2日間 9:00~17:00 (昼食1時間、休憩30分を含む)
講義時間 午前180分、午後180分 所要時間はコマ毎に変わる
講師: 古川 勝啓(元旭化成、現山陽技術振興会)
ティーチング・メソッド:座学とコンピューターシミュレーション
1、シミュレーション 研修システム
2、グループ・個人体験用端末PC増設可能
概要2
コマ1:液送ポンプ運転体験 (初日9:00~11:45)
ポンプはどのプラントにもある標準の機器である。それだけにポンプを有効に使いたいと思うものであるが、有効に使われているかは配管の仕方とポンプの運転の仕方で決まってくる。遠心式(ボリュート)ポンプの動的特性と性能を確認し、ラインの違いの影響も確認しながら、どう使うのが好ましいか検討されたい。
操作体験テーマ
(1) ポンプ1台 2台運転切り替え操作
(2) 高ヘットポンプの使用操作・・・高所への輸送
(3) ブースターポンプの操作・・・遠方への輸送
(4) 全ポンプ使用での最大流量
(5) 使用配管変更による最大流量変化
コマ2:熱交換器運転体験(初日 11:45~15:30)
プラント運転ではヒートバランスが重要である。熱授受の基本となる機器が熱交換器であり、能力律速因子となり易い。設計、運転はそれほど難しくはないが、効率良く運転すれば能力を上げる事が出来る。熱交換器二基をどう接続し流体をどう流せば効率的かをケーススタディーし、身に着けて欲しい。
操作体験テーマ
熱水の熱交換器 2基設置のシステムで下記の運転操作を体験する。
(1) 冷却水の流れ・・・並列 向流の違い
(2) 熱交換器2台運転 ・・・ 直列運転 並列運転操作
(3) 冷却水の供給温度、流量の影響
(4) 流体の変更
コマ3:蒸留塔運転体験(初日15:30~16:30、二日目9:00~12:15)
化学物質を分離、精製する基本技術が蒸留塔であり、気液平衡を運転条件によってどう変化させるか、フィードポイントによる違いなども含め検討し、精製とは何かを認識したい。
まず、気液平衡とフラッシュ平衡を勉強し、蒸留の基本を理解する。
続いて二成分蒸留塔を取り上げた。常圧運転と減圧運転の二ケースで検討する。スタートから定常運転まで運転してみて欲しい。
操作体験テーマ
(1) 気液平衡作成
(2) フラッシュ平衡スタディ
(3) 蒸留塔スタートアップ操作
(4) 蒸留塔処理量変更操作・・・増産、減産
(5) 蒸留塔還流量変更操作
(6) 塔圧の変更による運転条件の変更操作
(7) 異常診断
コマ4:吸収塔運転体験 (二日目13:15~15:15)
運転そのものは容易であるが、ガスが液体に溶ける事を理解する上で吸収塔を知っておきたい。そしてこの吸収塔にも平衡線と操作線があることを理解し、蒸留塔の理解の助けとして欲しい。スタートアップから定常運転までの運転と条件変更の効果を知って欲しい。
操作体験テーマ
(1) スタートアップ
(2) 定常運転
(3) 圧力変更
コマ5:温水システム異常診断 (二日目15:30~16:30)
冷水を受入、蒸発缶を使ってスチームにより温水を作り、下流工程に供給するシウテムである。このプロセスで定常運転中に異常を起こし、その原因が何かを探求する。
操作体験テーマ
(2) 処理量変更
(3) 温度変更
(4) 異常発生と原因探求
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