講義詳細
安全・安定運転上級コース(2021年度)
保全管理技術
日時 |
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定員 | 20名 |
場所 | 水江研修室 倉敷水江170番地 地図はこちら |
料金 | 55,000円(税込み) |
概要1
科目概要
設備オペレーターが設備に関する基本的な知識を身に付け、日常的な設備保全を実施することにより、故障の早期発見や設備の劣化防止などに効果が期待できるとともに、損失の削減、安全の確保につながっていく。
本科目では、主に設備オペレーターを対象として、設備保全に関する技術と管理方法について研修する。
研修目的(科目全般)
現有設備を効率的かつ効果的に運用するためには、現有設備の性能を維持し、設備トラブルによる損失コストの発生を予防することが必要になる。
本科目では、設備オペレーターが設備保全業務を遂行するに際し必要となる知識について技術的側面と管理的側面の両面より研修する。
本科目で研修した設備保全の考え方と手法を職場で活用する「設備に強いオペレーター」の育成に資することを目的とする。
研修目的対象とする研修参加者
1.設備の運転に従事し、自主保全に取り組む作業者、設備オペレーター
2.設備の保全業務に従事する者、設備管理業務従事者
研修内容と方法
1.研修内容
設備オペレーターの保全業務実施上必須の内容として以下に絞る。
(1)設備異常の怖さを体験する
(2)設備異常とその原因の関係を体験する
(3)設備異常の早期発見の重要性と発見のポイントを理解する
(4)応急補修技術を実習する
(5)保全活動及び工事実施上の安全確保のポイントを理解する
(6)保全活動の仕組み、信頼性を理解する
(7)オペレーター保全の進め方を習得する
2.進め方
実習並びに実験、写真、サンプル等による実例の例示、事例検討を含むグループ討議、お
よび演習を重視する。但し、今年度は、水江研修所にて実施するため、ビデオ、机上での体
験、実習となります。
また本研修知識の活用、水平展開の必要性を強調する。
科目の特徴
設備オペレーターに必須な設備保全管理・技術の知識を実習、演習等を多用し体得するところに新規性がある。
また水島コンビナート地区企業における保全管理・技術の事例をオリジナルケースとして取込むところに新規性がある。
設備運転の経験が浅いものは「安定・安全運転基礎コースの設備管理(二日間コース)」を先に受講しておくことが望ましい。
研修に必要な期間
1コマ当たり研修時間 90~130分、総コマ数 7、総研修期間 2日
9:00~16:30(最終日17:00)
ティーチング・メソッド:座学と実習
講師:花口 正典(旭化成OB)
受講生数:20名程度
概要2
コマ1:プラント異常体験
代表的設備異常(「漏れ」に係わる)をモデル設備で実習することにより
① 設備異常の怖さ
② 設備異常とその原因との関係を体験、理解する。
但し、今年度はビデオによる体験になります。
コマ2:設備劣化管理と異常早期発見
設備劣化に基づく異常の特徴と異常発見のポイントを代表的事例と実習 (「腐食」に係わる)により理解する。
実習は遠心圧縮機若しくは往復動圧縮機の想定される異常発生箇所に関するグループ討議。
コマ3:目視検査の本質と異常早期発見
異常発見に於ける目視検査の重要性、有効性と異常発見のポイントを代表的事例と実習(「漏れ」に係わる)により理解する。
演習はポンプの想定される異常発生箇所に関するグループ討議。
コマ4:応急補修技術
オペレーターでも出来る代表的応急補修(「漏れ」に係わる)を理解する。実習はホースバンド等をして配管の漏れ止め操作を体験。(但し、今年度は机上)
コマ5:工事安全
オペレーターが保全活動を行うに際し、安全確保上不可欠な
・「危険源除去(作業環境確保)」
・「変更管理」
・「関連法の遵守」
を事例と演習により理解する。
演習は危険源除去に関するグループ討議。
コマ6:保全方式と経済性
TBM,CBM,BM各保全方式の信頼性と経済性を理解し、保全のコスト意識を理解する。
演習は保全方式の選択演習、但し、保全担当者が多い場合のみ実施する。
コマ7:オペレーター保全と生産活動
オペレーター保全の進め方として、自主保安、小集団活動、TPM等の進め方を理解すると共に、本研修のポイントを総括し、受講者の自職場での実践の具体像を想定する。
各自事例検討及びアンケート記入