講義詳細

リスクマネジメントコース(2018年度)

事故の教訓から学ぶリスクマネジメント

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日時
第一回
2018年7月17日(火)~2018年7月18日(水) 講義終了
第二回
2018年11月5日(月)~2018年11月6日(火) 講義終了
定員 20
場所 栄研修室 倉敷市水島東栄町12-46 臨鉄ビル 地図はこちら
料金 43,200(税込み)

概要1

科目概要

 化学プラントの重大事故を受け、化学物質を取り扱う企業に対してリスクマネージメントの体制や人材の確保が強く求められてきている。事故を未然に防ぐには、設計段階、安全性評価、運転段階、設備管理、工事管理、教育・訓練、変更管理などプラントのライライフサイクル全般にわたる安全性の確保が必要だからだ。

 法規制面でもリスク評価の義務化が進んでいる。2016年6月からは、労安法で危険性・有害性のある640の化学物質を取り扱う工場でリスク評価を行うことが義務化されている。すなわち、「リスク」を適切に評価してマネージメント(管理)することが、重要な事故防止策だからだ。

 とはいえ、リスク評価の手法を学んだだけでは、化学プラントに存在する危険源を抜けなく拾い出し、リスクをマネージメント(管理)することは容易ではない。

 今の時代一企業の中で事故の発生頻度は少なく、リスクの見落としや管理の失敗という側面で教訓を学べるチャンスはそう多くはないからだ。

 この講座では、国内や海外で起こった過去50年間の事故事例(約4000件)から抽出した「化学プラントのリスクマネージメントの失敗事例と教訓」を体系的に学び、事故を未然に防ぐための実践的な能力を身につけてもらう。

 

研修目標

 過去約50年間の事故事例を題材に、「設計管理」、「安全性評価」、「運転管理」、「設備管理」、「工事管理」、「教育訓練」、「変更管理」という7つの重要な切り口でリスクマネージメントの重要項目を体系的に学び取ってもらう。事故を未然に防止する能力を団塊の世代と同等に高めることを目標としている。

 

対象とする研修参加者

 危険物や高圧ガスなどを主に取り扱う化学工場、石油化学、石油精製企業

①運転部門の管理職または運転支援スタッフ、中核運転員(作業責任者、班長、中堅運転員)

②安全を担当している安全管理者または安全スタッフ

③プロセスの設計・技術開発、設備設計、保全部門の管理職または中核人材

 

科目の特徴

 この講座では、教材には写真、イラスト、動画などを使い事故からの教訓を疑似体験型の手法を導入して学ぶのが特徴である。

 

受講生数 約20名

 

ティーチング・メソッド: 写真、イラスト、動画を多数活用した座学方式

 

研修に必要な期間

    二日間 総コマ数7 1コマ当たり約50分~100分

    1日目9時~16時 2日目9~16時

          

講師 半田安(元三井化学 初代技術研修センター長)

   詳細は半田のホームページ参照  http://www.geocities.jp/handanha/

 

概要2

コマ1:設計管理が原因の事故

 

  最初に事故の歯止めをかけられるのが設計段階である。設計の段階で、失敗の芽を摘み取ってしまうのが、最も効果的な事故の防止法だ。

   つまり、設計段階でのミスにかかわる主要な事故事例を知っておくことは、リスクマネージメントにとっては重要である。

   経済性、安全性のバランスを取りながら事故を防ぐ設計が今求められている。

   このコマでは、設計管理という切り口でコストダウンの失敗事例なども学びながら、管理すべき重要項目を学び取ってもらう。

 

コマ2:安全性評価が原因の事故

   

   安全性評価の大切さはわかっていても、何をどう評価していくかはなかなか難しい。特に、安全性評価の入り口である「危険源」を見つけ出すことが一番難しい。

   多くの事故は、「危険源」を見落としたことによって起こっている。安全性評価で大切なのは、単に手法を覚えることではなく、過去の失敗事例から得られている教訓を

   身につけることである。このコマでは、過去の事故事例を紹介しながら安全性評価で見落としてはいけない重要な管理項目を学び取ってもらう。

 

コマ3:運転管理が原因の事故事例

 

   設計、安全性評価が終わり、化学プラントが運転を始めれば、運転管理が重要な管理項目となる。

   最近の事故を見ると、運転マニュアルの不備や、非定常作業での管理の失敗なども事故につながっている。

   化学プラントは、スタートアップ、通常運転、非定常作業、通常停止操作、緊急停止操作時など作業内容毎に重要な管理項目がある。

   運転マニュアルや作業手順書など、作業を見える化して、事故のリスクを低減することも管理上重要だ。

   このコマでは、運転管理面で重要な管理のキーワードを過去の事故事例を使いながら実践的に学んでいく。 

 

コマ4:設備管理が原因の事故事例

 

   運転中に機械が故障することは運転に乱れを生じる。人によるトラブル対応がうまくいかなければ、事故につながってしまう。

   プラントの安全安定運転を維持する為にも、設備の点検や修理など維持管理は重要な管理項目である。

   このコマでは、「設備管理」を材題に過去の事故事例や管理のポイントを学び取ってもらう。

 

コマ5:工事管理が原因の事故事例

 

   化学プラントでは、新設、改造、変更、保全工事など多くの工事が実施される。運転中の工事、定修中の工事、解体撤去工事など工事の種類も様々である。

   限られた工期の中で、人と機械が交錯する。大型の重機械や火気も存在する。運転側が管理すべきもの、工事部門が管理すべきものなど、工事には管理すべき項目が混在する。

   全ての工事管理が、うまく行かないと事故につながってしまう。

   過去の事故事例を見ると、安全マネージメントに失敗したことにより数多くの事故が起こっている。「工事管理」を材題に過去の事故事例や管理のポイントを学び取ってもらう。

 

コマ6:教育・訓練が原因の事故事例を学ぶ

 

   多くの事故は「知らなかった」、知ってはいたが「知識が曖昧だった」ことにより起きている。

   技能の面でも、過去に教育がなされていても、実際の場面では「行動に移せなかった」 ことにより事故が起きている。教育や訓練の重要性はわかっていても、

   限られた時間の中で実践できることは限られている。このコマでは、教育や訓練の失敗により起きた事故事例を紹介し、

   教育・訓練の大切さや管理のポイントを学び取ってもらう。

 

コマ7:変更管理が原因の事故事例

 

   変更管理が難しいのは、変更の程度や内容が人によって判断の基準が異なるからである。よかれと思って行った改善提案が、事故につながってしまうことがある。

   今までうまくいっていたという、安易な成功体験が変更管理に邪魔をしていることもある。

   過去50年間の事故事例の中から、変更管理の失敗で起こった事故事例を学びながら、管理すべき重要ポイントを学びとってもらう。

 

参考にする文献:

・最近の重大化学事故と安全管理の盲点――半田が執筆http://www.khk-syoubou.or.jp/pdf/paper/r_15/15rijityou2.pdf

・学会誌 安全工学 (安全工学会)2017年~2018年

  <VoL 56 NO3~NO6(2017)

VoL 57 NO1~NO2(2018)

設計管理、安全性評価、運転管理、工事管理、教育訓練、変更管理を切り口に

事故の背景に存在する管理面の教訓を6回シリーズで半田が連載執筆>

・書籍 実践安全工学 シリーズ3「安全マネージメントの基礎」(化学工業日報社)

  <第2章 プラントの安全管理と教育訓練――半田が執筆>

・書籍 産業安全論 (化学工業日報社)

<第5章 4.2事故事例の学び方――半田が執筆>

・最近の重大事故の教訓DVDビデオ ――半田が企画編集(日本化学工業協会)

  https://www.nikkakyo.org/press/5146

 

・書籍 経営から現場まで プラントの安全構築マニュアル(化学工業日報社)

・書籍 化学プラントの安全化を考える(化学工業日報社)

・書籍 化学プラントの本質安全設計(化学工業日報社)

・書籍 組織事故とレジェリエンス(日科技連)

・保安事故防止ガイドライン 最近の化学プラント事故からの教訓 (日本化学工業協会)

 

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